【2026年7月】整骨院・接骨院の保険請求ルールは変わった?柔道整復療養費を解説
「2026年7月から整骨院・接骨院の保険制度が変わった」 「以前は保険を使えたのに、今後は自費になるの?」 といった情報を見聞きし、不安に感じている方もいるのではないでしょうか。
整骨院・接骨院で扱われる健康保険は、病院や診療所の保険診療とは仕組みが異なり、 柔道整復師の施術に対する「療養費」として取り扱われます。
この記事では、柔道整復療養費の基本的な仕組みや、 整骨院・接骨院で保険が使えるケース・使えないケース、 制度変更の情報を確認するときの注意点を分かりやすく解説します。
重要なお知らせ
本記事は2026年7月時点で確認できる一般的な制度情報をもとに作成しています。
柔道整復療養費の通知・算定基準・運用は変更される場合があります。
実際に保険が適用されるかは、施術内容、負傷原因、加入している健康保険などによって異なるため、
利用する施術所または保険者へご確認ください。
最初に結論|整骨院で保険が使えなくなったわけではない
整骨院・接骨院で健康保険が全面的に使えなくなったわけではありません。
柔道整復師による施術では、捻挫、打撲、挫傷など、 負傷した原因や日時が比較的明確で、療養費の支給条件を満たす場合に、 健康保険の対象となることがあります。
一方、慢性的な肩こり、疲労、リラクゼーション目的の施術、 原因が明確でない慢性腰痛などは、以前から原則として健康保険の対象ではありません。
| 保険の対象になり得る例 | 捻挫・打撲・挫傷など、原因が明確な負傷 |
|---|---|
| 原則として対象外の例 | 慢性的な肩こり・疲労・慰安目的・原因不明の慢性症状 |
| 判断する人 | 施術所だけでなく、最終的には加入している健康保険の保険者が審査 |
柔道整復療養費とは?
整骨院・接骨院で柔道整復師から施術を受けた場合、 一定の条件を満たすと「療養費」として健康保険から費用が支給されることがあります。
病院の窓口で健康保険証を提示する一般的な保険診療とは異なり、 本来は利用者が施術費を全額支払い、 後から保険者へ療養費を請求する「償還払い」が基本です。
ただし、多くの施術所では、利用者が療養費の請求を施術所へ委任し、 窓口では自己負担分のみを支払う「受領委任」という仕組みが利用されています。
整骨院・接骨院で保険が使える主なケース
柔道整復師の施術で健康保険の対象となり得るのは、 一般的に次のような負傷です。
- 捻挫
- 打撲
- 挫傷・肉離れ
- 骨折
- 脱臼
骨折や脱臼については、応急手当を除き、 継続して施術を受ける際に医師の同意が必要となる場合があります。
負傷原因が明確であることが重要
例えば、次のように負傷した場面を具体的に説明できるケースです。
- 階段を踏み外して足首をひねった
- スポーツ中に太ももの筋肉を傷めた
- 転倒して肩や腰を打った
- 重い荷物を持ち上げた際に腰を傷めた
- 日常生活の動作中に関節や筋肉を傷めた
実際の保険適用は、負傷の状況や施術内容などをもとに個別に判断されます。
保険が使えない主なケース
次のような目的や症状は、原則として柔道整復療養費の対象外です。
- 日常生活による慢性的な肩こり
- 慢性的な腰痛
- 疲労回復を目的とした施術
- リラクゼーションや慰安を目的とした施術
- 姿勢改善や骨盤矯正のみを目的とした施術
- 負傷原因を説明できない慢性的な痛み
- 病気や加齢による痛み
- 同じ負傷について医療機関で治療を受けながら、重複して施術を受ける場合
- 仕事中や通勤中の負傷で、労災保険の対象となる場合
「保険が使える」と案内された場合でも、 後日の審査で支給対象外と判断される可能性があります。 負傷原因や申請内容は、事実に基づいて正確に伝えましょう。
2026年7月に制度が変わったという情報について
インターネット上では、 「2026年7月から柔道整復療養費の請求が厳格化された」 「整骨院で保険が使いにくくなった」 といった説明が見られることがあります。
しかし、制度変更について記事を書く際は、 厚生労働省の通知、療養費の支給基準、疑義解釈資料などを確認し、 具体的にどの通知の、どの項目が、いつから変更されたのかを明らかにする必要があります。
単に「厳格化された」と表現してしまうと、 次のような異なる内容が混在する可能性があります。
- 施術料金や算定方法の改定
- 受領委任の取扱い変更
- 施術録や申請書の記載方法の変更
- 長期施術や頻回施術に対する審査の見直し
- 保険者による患者への照会強化
- 不正請求対策や行政指導の強化
したがって、改定情報を確認するときは、 「整骨院の保険が全面的に使えなくなった」という意味なのか、 「請求書類や審査の運用が変わった」という意味なのかを区別することが大切です。
カラダケアナビでは、具体的な改定内容を掲載する際、 厚生労働省などの公的機関が公開した通知や資料を確認し、 施行日と変更点が特定できた内容から随時更新します。
利用者に考えられる影響
保険請求に関する審査や確認が強化された場合、 利用者には次のような影響が考えられます。
- 負傷した日時や原因を詳しく聞かれる
- 施術内容や通院状況について保険者から照会が届く
- 申請書の内容確認をこれまで以上に求められる
- 慢性的な症状は自費施術として案内される
- 長期間・頻回の施術について理由の確認が行われる
- 審査結果によって療養費が支給されない場合がある
これらは必ずしも「保険制度がなくなる」という意味ではなく、 保険の対象となる負傷かどうかを、より正確に確認するための運用と考えられます。
保険を利用する前に確認したいポイント
1.いつ、どこで、どのように傷めたかを伝える
負傷した日時、場所、動作、症状が出た経緯などを、 できるだけ具体的に伝えましょう。
2.保険施術と自費施術の違いを確認する
整骨院・接骨院では、保険施術と自費の整体・矯正・マッサージなどを 組み合わせて提供している場合があります。
どの部分が保険で、どの部分が自費なのか、 料金はいくらになるのかを施術前に確認しましょう。
3.申請書の内容を確認してから署名する
白紙の申請書へ署名するのではなく、 負傷名、施術日、施術回数、金額などを確認してから署名することが大切です。
4.保険者からの照会には自分で回答する
健康保険組合や協会けんぽなどから、 負傷原因や施術内容について照会書が届くことがあります。
領収書や施術日を確認し、実際の内容に基づいて自分で回答しましょう。
5.領収書を保管する
施術日、支払額、保険分、自費分などを確認できるよう、 領収書や明細書を保管しておくと安心です。
整体院・整骨院・鍼灸院との違い
| 施設 | 主な目的 | 国家資格 | 健康保険 |
|---|---|---|---|
| 整体院 | 肩こり、腰痛、姿勢、筋肉、体のバランスなど慢性症状への施術 | 整体師は民間の資格 | 原則対象外 |
| 整骨院・接骨院 | 捻挫・打撲・挫傷などの負傷への施術 | 柔道整復師 | 条件を満たす負傷の場合 |
| 鍼灸院 | 鍼やお灸を使用した施術 | はり師・きゅう師 | 対象疾患や医師の同意などの条件あり |
| リラクゼーション | 休息・リフレッシュ・もみほぐし | 必須の国家資格なし | 対象外 |
詳しい選び方については、次の記事でも解説しています。
よくある質問
2026年7月から整骨院で保険が使えなくなったのですか?
全面的に使えなくなったわけではありません。 捻挫、打撲、挫傷など、療養費の条件を満たす負傷は、 引き続き保険の対象となる可能性があります。
肩こりで健康保険は使えますか?
日常生活や疲労による慢性的な肩こりは、 原則として柔道整復療養費の対象ではありません。
慢性腰痛は保険の対象ですか?
原因が明確でない慢性的な腰痛は、原則として対象外です。 具体的な負傷原因がある場合は、施術所や保険者へ確認してください。
整骨院から保険が使えると言われれば必ず使えますか?
必ず認められるとは限りません。 療養費を支給するかどうかは、申請内容を確認した保険者が最終的に判断します。
保険者から照会書が届いたらどうすればよいですか?
領収書や施術日を確認し、実際に負傷した状況や受けた施術について、 自分で正確に回答しましょう。
まとめ
整骨院・接骨院の健康保険は、すべての症状に使えるものではありません。
捻挫、打撲、挫傷など、原因が明確な負傷は対象となる可能性がありますが、 慢性的な肩こり、疲労、慰安目的の施術などは以前から原則として対象外です。
2026年7月の制度変更について情報を確認する場合は、 「保険が使えなくなった」という説明だけで判断せず、 厚生労働省の通知、施行日、変更された項目を確認することが重要です。
整骨院を利用する際は、保険施術と自費施術の範囲、 窓口で支払う金額、申請書の内容を確認したうえで利用しましょう。

利用者が療養費の受け取りを施術所へ委任することで、 施術所が保険者へ請求を行う仕組みです。 利用者は申請書の内容を確認したうえで、署名などを求められる場合があります。